はじまりが、はじまる。

さかのぼること、2008年夏。
特に目的もなく買った浴衣からはじまる、着物道。

亡き祖母が、晩年まで自宅で茶道をたしなんでおりました。
趣味の域かと思いきや、
いつからか月数回、着物姿の生徒さんか来るようになりました。
私も、なんとなく一通りを教えてもらってました。

そんなわけで、我が家の生活の中の着物の存在は
そんなに珍しいものではなかったのです。

着物や帯は、自ら購入したものもありますが
まだまだお出かけデビューするには、小物類そろわず。

今年の正月に帰省した際、
祖母の使っていた小物類を頂きました。
ついでに、母親の着物や帯まで。

自分サイズに仕立て直しに出しました。
直しと言えど、決して安い金額ではありません。
しかし、世代を越えて受け継ぐものはプライスレス。
着物みたいなものは特に受け継ぐべき日本文化です!
「今」にはない時代ならではの良さが、また魅力的。

しかし、なかなかお出かけデビューの機会が…いや!

勇気がなかったのです!

自分で着ることができない。
途中のトラブルに対処出来ない。
どーしよー、どーしよー、コワイ、怖い、おぞい…。

祖母と母親から頂いたものを
お金かけて直して、揃えることで
自らを追い込みました!
二回ほど着付けのレクチャーを受けに行き、本を買い、
あとは、時間があれば自宅でひたすら練習。
そこからホントに必要な小物類の吟味と調達。

そして去ること、二週間前の夏休み直前。
夏用の着物一式を専用バッグに詰めて、実家に配送!

「帰省中、着物を来てお出かけする!」

これがひとつ夏休み帰省中の目的でもありました。

しかし、残念ながらお出かけまでは叶いませんでしたが
母親とあーだこーだ言いながら着ることだけはしてみました。


お!
何となくいけそうじゃんっ!
ちょっと自信に繋がりました。


夏休み明け直後、
本日の着物お出かけ会が本格的に決まりました。

「初めて」だった私を、着物先輩は直前まで心配してくれましたが
自宅で自ら着付けをし、見事お出かけに成功!

バス乗って、電車乗って、ご飯食べて、お茶飲んで、買い物して
コンビニでペットボトル買って、ついでにお金おろして。

不安と緊張の気持ちで自宅を出た時と、
日常と何ら変わらない気持ちで帰宅する時の
同じ道を真逆の気持ちで帰ってくるこの爽快感っ!

お出かけして良かった!
思いきって色々挑戦して良かった!

デビューの機会を作ってくれた先輩、ありがとう!

着物って素晴らしい!

10時間ぶりに腰が曲がった瞬間に思わず、、、、「おおうっ!」